2019年 12月 11日
ミナ ペルホネン/皆川明「つづく」
東京アート散歩その2。東京都現代美術館、ミナ ペルホネン/皆川明「つづく」。先に見たカミーユ・アンロの作品展が混沌や闇(と勝手に思っている)であるなら、こちらは光。まばゆいばかりの光、そして日だまりのような温かさ。設立当初から現在、未来へとつづくミナの世界を存分に味わえる。ファンだけでなく、ものづくりを生業にしている者にも心に響く展示会ではないだろうか。機械を使ってはいるがもはや手仕事と言っていいような刺繍、テキスタイルのための細かなデッサンなど、ものづくりの本質って本当はこうだよね、と感嘆しながら会場を歩く。「風」を見てわたしもミナを着ながら仕込みをするぐらいにならなくちゃだめじゃない?とか思ったり、「土」では愛用者の思い出一つひとつに胸をえぐられ目頭を熱くしたり。
会場入り口。ずらりと並ぶミナのテキスタイルたち。
「森」 どれか一つは好みの服があるはず。
「種」
アイデアと試み。これはミナのためにつくられたモチーフたち。 こんな小さなパーツもゼロから作っていることに驚きと羨望がうずまく。
「種」
これまでのインビテーションカード。こんな素敵な招待状をもらったら一生取っておくと思う。
すべての展示を見終えると、何かひとつはミナのものが欲しくなると思います。特に今回の図録、どうやら表紙がミナのテキスタイル・デザインらしく、しかもいろんな柄があったようなんです。でも閉館ギリギリに滑り込んだため(というかここの閉館が6時までなんて知らなかった。早すぎ)6時5分前には売り場を閉められてしまったためよく見ることもできず、追い立てられるように会場を出ました。その冷酷ぶりは昔行ったポンピドゥーセンターの係員を思い起こさせましたが、まぁしかたない。
そんなわけでどっぷりミナの世界に浸りたい方は時間に余裕をもっておでかけください。最寄り駅は清澄白河ですよ。
そんな展示を見て思ったのは、制作者って結局は黒子なんじゃないかということ。例えば服ならデザイナーではなく、着る人が主役なんだということ。じゃあパンは?作る私じゃなくて食べる人がやっぱり主役かな。私は果たして食べる人を主役にできるパンを作れているだろうか。
「森」
洋服の森。設立当初から2020年春夏コレクションまでの約25年分の服、400着以上を集め展示している。
洋服の森。設立当初から2020年春夏コレクションまで
アイデアと試み。これはミナのためにつくられたモチーフ
「種」
いろんなアイデアが楽し気にかわいく展示されていました。
すべての展示を見終えると、何かひとつはミナのものが欲
そんなわけでどっぷりミナの世界に浸りたい方は時間に余
by zizo_cafe
| 2019-12-11 00:57
| アート探訪