2011年 05月 30日
トランペットを被災地へ~「宮城県楽器BANK」について
前日の夜、夫が言った。
「僕のトランペットを用意して」
おぉ!どうしたの?自分で吹くの?
「明日東北高校へ持っていくんだ」
へぇ。
私はその話しを聞くまで、夫が小学校の時鼓笛隊でトランペットを吹いてて、
それが今も家のロフトにあることをすっかり忘れていた。
彼は新聞の小さな記事で、東北高校の先生が被災地の子供たちに
楽器を送る活動をしているのを知ったらしい。
担当の先生にようやく連絡がとれ、翌日持参する約束をしたようだ。
出掛ける前に埃をかぶっているケースをきれいに磨いた。
(トランペット自体も点検したが、意外と綺麗なまま保管されていた)
中身を点検した結果、楽器を磨く布と指どおりをよくするためのグリースは
新品にしようと決め、向かう途中YAMAHAで買い物をした。
東北高校といっても場所は泉キャンパス。
仙台中心部からちょっと離れた場所にある。
30分後ようやく到着。
電話をして先生が現れるのを待つ間
お別れにトランペットの写真を撮った。
太陽の光の下でトランペットはきらりと輝いている。
「こんにちは」
「あ、こんにちわ~」
先生が現れた。
早速中身を見ていただく。
「綺麗に保管されていますね」
そう言っていただけるとちょっと嬉しい。
(ホントは「保管」といより「放置」していただけだけど…へへへ)
「こういう小さな子供向けの楽器をいただけるのはありがたいですね」
先生によると、多くの小学校が津波に流されてしまっているため、
小学生向けの楽器がより必要となっているらしい。
中にはお父さんの形見なども提供してくれる方もいるそう。
(いつもはブラックな私ですが、その話しを聞いた時は
さすがに心打たれました…)
この日もこれから東京の音楽大学から先生が
楽器を持ってきてくれると話していました。
個人、団体問わず、本当に多くの方たちが協力してくれているそうです。
ようやく6月中旬に石巻へ楽器を届けられるんです、
と嬉しそうに話してくれました。
最後に引渡しの写真を撮らせていただきました。
ケースを抱えているのは遠藤昇先生
(東北高校音楽部顧問であり楽器BANKの担当)。
夫のトランペットもこの後一旦メンテナンスに出してから
被災地へ送られる予定です。
皆さんのお家にもし眠っている楽器があれば
こんな形で生かすことができます。
まだまだ多くの楽器を受付中だそうですよ~。
詳しくは東北高校音楽部HPまで…こちら
(楽器BANKについてはページ右下のタブ「楽器BANK」をクリック☆)
※HPで確認したところ、楽器の募集は5月末で一度締め切って、
あらためて必要な物をお願いする予定だそうです。
by zizo_cafe
| 2011-05-30 21:53
| 震災後日記