富士ファミリー

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お正月は実家へ帰った。家業のお手伝いもしたかったから。
1月3日の夜、NHKで見たドラマ「富士ファミリー」がとてもよかった。ほのぼのしててあったかくて、でも切なくて。片桐はいり演ずるおばあちゃんが強烈なのに泣かせるセリフ満載だし、小泉今日子演ずるスナミがまたいいこと言うから正月早々テレビの前で泣いてしまった。私のように負け組の心をふんわり癒せるセリフを書けるなんて脚本の木皿泉さんは結構苦労人なのではないかと思ったら、やっぱりそうみたいで。木皿泉はご夫婦でのペンネームなんだけど、だんなさんの方が車いす生活でその介護をしながら執筆活動をしているそう。お二人とも50歳を超えていて人生を閉じる準備に入っているのかもしれない。だからこそ生み出されるストーリーなんだろうと思った。

それをまぁ、私生活透かして見せるドラマ書いちゃって脚本家としてどうなの?とある意味ネガティブにとらえる考え方もあるかもしれない。でも私はドラマのセリフの数々を聞いて救われたし、登場人物たちに慰められた。血縁者だけじゃない寄せ集めの家族、過去にキズある青年、誤りを犯した大学教授、もう死んでしまってこの世にいない人たち。みんな心に不安や悩みのタネを持っていながら眉間にしわを寄せるのでなく穏やかに日々を暮らしている。私は少し反省した。自分が不幸と思ってその空気を振りまいてしまっていたかもしれない。他人をうらやんで、それに比べてなんて私は不幸なんだろうと。

忘れられないスナミのセリフ。
「完璧な死なんてないのよ。人はみんな死ぬ時にはもっとやりたいことがあったって思うんじゃない?そういう意味ではどんな死も完璧なのよ」

ドラマではその言葉を聞いてもう一人の死んだ青年が成仏?して生まれ変わる決心をするんだけど、私の心も浄化されたような気がした。生きているといろんなことがあって、そりゃもう死んだ方がマシなんじゃないかと思うくらい辛いこともある。でもだからといってそう簡単にお迎えは来ないし、かといってこれから先の人生努力しても思うとおりに転がるわけじゃないことはもう十分知っているし。

はぁ辛いなぁ、こんなに辛い思いして生きていってまた死ぬ前に中途半端だったなぁって思わなくちゃいけないのかと思うと絶望しかないんだけど、このセリフは、ああ、なるほど、そうかじゃあ私も完璧を目指さなくてもいいんだって思えてほっとしたのです。

ありがとう、富士ファミリー。
これからの2017年は、そういうスタンスでいきます。
穏やかに、心に遊びを持って、でも物事に真摯に向き合える一年でありますように。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

by zizo_cafe | 2017-01-13 23:50 | 生活

お菓子とお花と自家製天然酵母パンの探求の日々。二ホンミツバチとの暮らしはお休み中。


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